マイルの価値について考える(1マイルはおいくら？)

　これまでマイルを貯めることに注目して来ましたが、マイルがいくらに相当するのか(マイルの価値)を知ることは貯める時にも、実際に使う時にも有意義だと思います。今回はマイルの価値について航空券への交換を中心に考えてみます。

結局マイルはいくらなの？
座席クラスごとの価値
価値から見える戦略
まとめ

結局マイルはいくらなの？

　マイルを貯めるのはいいけれど、結局どれくらいの価値が有るのか。気になりますよね。結論から言ってしまうと「1マイル=約2〜16円」で航空券に変えることができます。なぜこんなに範囲が広いかというと、利用するクラスによってマイルの価値が変わるからです。エコノミー・ビジネス・ファーストそれぞれの例を見ていきましょう。

座席クラスごとの価値

　ANAのサイトを参考にヨーロッパ路線について比較してみます。ちなみにヨーロッパがマイルが最も必要になります。

　必要なマイル数はZoneとシーズンによって異なります。シーズンはこのような感じです。

　卒業旅行はレギュラーシーズン(R)ですね！もう少し早く行くならローシーズン(L)でも行けてお得です。ハイシーズンは年末年始や夏休みです。この時期に行くなら多めのマイルが必要となります。今回はレギュラーシーズンで比較してみましょう。

　シミュレーションとして学生旅に人気のフランスを考えます。日にちは2017年3月5日(日)日本発、3月12日(日)フランス発ににしましょう。航空券の検索はスカイスキャナーで行います。

　それではいきましょう！

エコノミークラス

　まずはエコノミークラス。必要マイルは55,000マイルです。

　他の航空会社を使えば安く済む場合もありますが、ANAエコノミーの価格は約¥126,000。価格/必要マイル数を計算すると「¥126,000/55,000マイル=¥2.3/マイル」となります。このことから、マイル還元率が43%(1/2.3)以上の案件であれば積極的に参加したほうが良いという事がわかります。また、コンビニのポイントなど多くのポイントが1ポイント=¥1なので、1マイルの価値は普通のポイントよりも高いことがわかります。

　マイルを現金代わり使えるスカイコインへ交換できますが、最大でも1.7倍となってしまいますので、航空券に交換できるのであれば、航空券に交換したほうがお得なこともわかりました。

　エコノミーでも航空券交換はお得ですが、ビジネスやファーストになるともっともっとお得になります。

ビジネスクラス

　次はビジネスです。ビジネスの必要マイルは90,000マイルとエコノミーに比べ、35,000マイル多く必要になります。一方、航空券を買った場合は

　な、なんと約¥573,000！エコノミーの5倍近い値段になります。価格/必要マイル数を計算すると「¥573,000/90,000マイル=¥6.4/マイル」で、エコノミーの約3倍近いマイル単価です。ビジネスならマイル還元率16%(1/6.4)の案件でも参加した方がいいですね。

　35,000マイルというと貯めるのが大変そうな量ですが、ポイントサイトを利用すればあっという間に貯まってしまいます。一方でエコノミーとビジネスはサービスが雲泥の差！ビジネスでは搭乗から機内食まで全く違った上質なサービスを受けることができます。学生最後の旅や気ままな社会人旅をちょっとリッチにしてみるのはいかがですか？

　ちなみに前回の記事では初めての月に40,000マイル以上貯められた体験談を投稿したのでこちらも参考にどうぞ！

student-mile.hateblo.jp

ファーストクラス

　さて、最後は誰もが一度は乗りたいと思うファーストクラス！一生縁がないと思う人も多いのではないでしょうか。でも大丈夫。陸マイラーにとって、ファーストクラスの特典航空券はそれほど現実離れした目標ではないのです。

　必要マイル数は165,000マイル。エコノミーの3倍、ビジネスの約2倍のマイルが必要です。一方、航空券を買うとなったら

　なんと、¥2,630,000・・・。見間違えかと思ってしまいますが、これが現実なのです。エコノミーと比べると約20倍、ビジネスの4倍以上です。普通の学生なら学費も含めて余裕で1年過ごせますね。こんな大金を往復35時間程度で使うなんてどんな金持ちなんでしょう。(ちなみに直行便が検索できなかったのでフランクフルト経由のルートですが、フランクフルト直行便でも同じくらいの値段です。)

　気を取り直してマイル単価を計算すると、「¥2,630,000/165,000マイル=¥15.9/マイル」!マイル単価¥15を超えてしまいました！つまり、ファーストクラスを目指す場合、マイル還元率6.3%(1/15.9)以上の案件は得になります。

　FX案件を上手くこなしていけば100,000マイルまで十分に手が届くので、残りはクレジットカード発行案件や外食モニター等でこつこつ稼げば、学生や若手社会人の方でもファーストクラスも夢ではありません。

おまけ

　もう少し少ないマイルでファーストクラスに乗ってみたいという方。東南アジアなら105,000マイルでファーストクラスに乗れます。

　例えばマーライオンで有名なシンガポールなら、ファーストクラスが¥875,000です。

　マイル単価としては「¥875,000/105,000マイル=¥8.3/マイル」とがくんと下がってしまいますが、それでも十分に高い単価です。マイル還元率12%(1/8,3)以上の案件がおすすめです。

　「どうしてもファーストクラスがいい！」という方はぜひ！ちなみに、一番マイル数が少ないファーストクラスが東南アジアなどを含むZONE4です。

価値から見える戦略

　座席クラスごとにいくらの価値があるかわかったので、代表的な案件についてどのように立ち向かえばよいのかを考えます。

　基本的には目標とするクラスのマイル価値に基づき、行う案件を考えましょう。

　具体的には、

エコノミー：必要マイル数が最も多いヨーロッパでも55,000マイルなので、FX案件を一通り行えば十分貯まります。
ビジネス：FX案件を一通り行うだけでも、ほぼ必要マイルは貯まるはずです。足りない分はクレジットカードの発行を数枚行えばクリアできるでしょう。
ファースト：FX・クレジットカード案件にプラスして、外食モニターや100%還元案件でポイントを貯めることになります。ヨーロッパの場合はマイル還元率7%、東南アジアの場合は12%を目安にポイントをためていきましょう。